☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

まず最初に梓が赤ちゃんを抱かせてもらった。


梓は初めてにしては、赤ちゃんを抱くのが上手だった。


次にわたしが赤ちゃんを抱かせてもらった。



赤ちゃんのずっしりとした重みが腕に伝わる。


赤ちゃんのあたたかな体温が体に伝わる。


小さいながらも、一生懸命生きているのだということを実感する。


赤ちゃんはぽってりとした小さな手を、わたしに差し伸べてくる。


わたしは赤ちゃんのかわいい顔を見つめ、赤ちゃんに微笑みかけた。




赤ちゃんを由衣に返したあと、わたしはお手洗いに行くふりをして、洗面所でこっそり涙を流した。


でもそれは、悲しみや苦しみからではなかった。


由衣の赤ちゃんの誕生に感動し、生まれてきた命を実感して、ごく自然に流れ出てきた涙だった。



由衣の赤ちゃんを抱く前まで、本当はすごく不安だった。


わたしの赤ちゃんは生まれることができなかったのに、どうして由衣の赤ちゃんは生まれたの・・・?


どうしてなの・・・?


そういった妬みのようなものが、心に湧き上がってくるのではないかと思うと、不安でたまらなかった。


わたしには、由衣の赤ちゃんの誕生を、喜ぶことができないかもしれない・・・。


祝福することができないかもしれない・・・。