☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

「もういいよ・・・。」


わたしはしばらくして言った。


「えっ・・・?」


利栄子はわたしの目を見つめた。


「だから、もういいよ。」


わたしはもう一度言った。


「利栄子は・・・、かっちゃんと幸せになってね・・・。」




わたしはかすかに利栄子に微笑みかけると、くるりと背を向け、駐輪場へと歩き始めた。


利栄子に言ったその言葉は、純粋にわたしの心の中から出てきた言葉だった。


わたしは利栄子の謝罪の言葉は真実だと、信じることにした。


そしてその言葉を受け入れることにした。


怒りと憎しみは、もう消してしまおう・・・。


利栄子は心からわたしに謝ってくれたのだと信じよう・・・。


そして利栄子が幸せになれることを願いたい・・・。





春休みの最後の日、わたしは梓と一緒に由衣の家を訪れた。


由衣と二月末に誕生した由衣と晃司の赤ちゃんに会うためだった。


赤ちゃんは男の子で、むちむちしていて、肌はすべすべで、とてもかわいかった。


「晃司くんったらね、毎日わたしたちに会いに来るんだよ。」


由衣は嬉しそうに言った。


「一日一回は、わたしたちの顔見ないと、落ち着かないんだって。」