「遊んでた。」
利栄子は答えた。
「学校にも家にも居場所ないから、毎日、毎日、遊んでた。同じように学校行かずに遊んでた男子と仲良くなって、毎日そいつと遊んで・・・。
それでそいつと遊んでるうちに・・・、わたしもできちゃったんだ・・・。」
「できたって、まさか・・・。」
わたしは利栄子を見つめた。
「そう、赤ちゃん・・・。」
利栄子はため息をつくように、小さく息をついた。
「相手は、子供ができたって分かったとたん、どっかに消えた。ガキができても、面倒なだけだって言って・・・。
でもね・・・、そんなやつの子供でも、たとえ遊んでできた子供でも、やっぱりわたしの赤ちゃんなんだよね・・・。愛おしいって思えるんだよね・・・。」
「それで・・・、赤ちゃんは・・・?」
わたしはおずおずとたずねた。
「わたしは産みたいって思ってたんだけど・・・、流産しちゃった・・・。階段でつまずいて、ころんじゃって・・・。
赤ちゃんにごめんねって、謝りながら泣いた・・・。わたしのせいで、生まれることができなくて、ごめんねって・・・。
もう一人じゃないって思ったのに・・・、わたしはまた一人ぼっちになった・・・。
わたしは遊ぶのにも、もううんざりして、ただ毎日ぶらぶら過ごしてた。
そしたらあるとき克之くんと道端で会って、わたしがみじめな顔してたから、話しかけてくれたんだ。
克之くんのことはもう諦めてたけど・・・、話を聞いてもらってるうちに、また好きになっちゃって・・・。
わたしのほうから、だめもとで告白したら、付き合ってもいいって言ってくれた・・・。
利栄子は答えた。
「学校にも家にも居場所ないから、毎日、毎日、遊んでた。同じように学校行かずに遊んでた男子と仲良くなって、毎日そいつと遊んで・・・。
それでそいつと遊んでるうちに・・・、わたしもできちゃったんだ・・・。」
「できたって、まさか・・・。」
わたしは利栄子を見つめた。
「そう、赤ちゃん・・・。」
利栄子はため息をつくように、小さく息をついた。
「相手は、子供ができたって分かったとたん、どっかに消えた。ガキができても、面倒なだけだって言って・・・。
でもね・・・、そんなやつの子供でも、たとえ遊んでできた子供でも、やっぱりわたしの赤ちゃんなんだよね・・・。愛おしいって思えるんだよね・・・。」
「それで・・・、赤ちゃんは・・・?」
わたしはおずおずとたずねた。
「わたしは産みたいって思ってたんだけど・・・、流産しちゃった・・・。階段でつまずいて、ころんじゃって・・・。
赤ちゃんにごめんねって、謝りながら泣いた・・・。わたしのせいで、生まれることができなくて、ごめんねって・・・。
もう一人じゃないって思ったのに・・・、わたしはまた一人ぼっちになった・・・。
わたしは遊ぶのにも、もううんざりして、ただ毎日ぶらぶら過ごしてた。
そしたらあるとき克之くんと道端で会って、わたしがみじめな顔してたから、話しかけてくれたんだ。
克之くんのことはもう諦めてたけど・・・、話を聞いてもらってるうちに、また好きになっちゃって・・・。
わたしのほうから、だめもとで告白したら、付き合ってもいいって言ってくれた・・・。


