☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

「遊んでた。」


利栄子は答えた。


「学校にも家にも居場所ないから、毎日、毎日、遊んでた。同じように学校行かずに遊んでた男子と仲良くなって、毎日そいつと遊んで・・・。

それでそいつと遊んでるうちに・・・、わたしもできちゃったんだ・・・。」


「できたって、まさか・・・。」


わたしは利栄子を見つめた。


「そう、赤ちゃん・・・。」


利栄子はため息をつくように、小さく息をついた。


「相手は、子供ができたって分かったとたん、どっかに消えた。ガキができても、面倒なだけだって言って・・・。

でもね・・・、そんなやつの子供でも、たとえ遊んでできた子供でも、やっぱりわたしの赤ちゃんなんだよね・・・。愛おしいって思えるんだよね・・・。」


「それで・・・、赤ちゃんは・・・?」


わたしはおずおずとたずねた。



「わたしは産みたいって思ってたんだけど・・・、流産しちゃった・・・。階段でつまずいて、ころんじゃって・・・。

赤ちゃんにごめんねって、謝りながら泣いた・・・。わたしのせいで、生まれることができなくて、ごめんねって・・・。

もう一人じゃないって思ったのに・・・、わたしはまた一人ぼっちになった・・・。


わたしは遊ぶのにも、もううんざりして、ただ毎日ぶらぶら過ごしてた。

そしたらあるとき克之くんと道端で会って、わたしがみじめな顔してたから、話しかけてくれたんだ。

克之くんのことはもう諦めてたけど・・・、話を聞いてもらってるうちに、また好きになっちゃって・・・。

わたしのほうから、だめもとで告白したら、付き合ってもいいって言ってくれた・・・。