☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

二人の人生は、もはや彼らだけのものではなく、赤ちゃんとともにある。


養育費や生活費など、子育て以外にも、厳しい現実に直面することもあるだろう。


それでも由衣と晃司なら、きっと乗り越えて行けると、わたしは信じている。






夏休み前に、由衣は高校を中退することになった。


最後の登校の日、由衣はなごりおしそうに教室を見回しながらこう言った。



「わたしは漫画家になりたいから、別に高校にはそんなに行きたかったわけじゃないの。

でもいざここを去るとなると何だかちょっと寂しい気分。

でもわたしにとっては、赤ちゃんのほうが大事だから、高校やめることは全然後悔しないよ。

それに高校やめて、ママになっても、漫画家目指すことはできるから。」


「由衣ならきっと、子育てと漫画家デビュー、両方できるよ。」


わたしは言った。


「うん、きっとそうだよ。わたしたち、由衣のこと応援してるからね。」


梓も言った。


「ありがとう。」


由衣は明るく微笑んだ。


「由衣はこれから体に気をつけて、元気な赤ちゃん産んでね。」


「赤ちゃん生まれたら、わたしたちにも知らせてね。」


「うん!」


由衣はわたしたちの言葉にうなずいた。