☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~

バッグを落とした音に気づき、男の人が顔を上げた。


猫も目を開けた。


わたしたちの目が合った。




「ごめんなさい!」


わたしは慌てて、バッグを拾い上げ、ドアを閉めた。


それからおずおずと、今度は右側のドアをほんの少しだけ開けてみた。


水玉のカーテンがさがっていて、戸棚にはテディベアが置かれている。


間違いなく、梓の部屋だろう。


そう思って、ドアを開けると、今度こそ本当に梓の部屋だった。


わたしは部屋のすみにバッグを置いた。


それから部屋から出て、急いで一階に戻った。




「梓、突き当たりにドアが二つあったから、わたし、間違えてドア開けちゃったよ!」


わたしは一階に戻るなり、梓に言った。


「あぁ、右側のドアって言うの、忘れてた。」


梓はグラスにカルピスをつぎながら、のんきな声で言った。


「わたし、びっくりしちゃった。わたしたちの他に誰かいるなんて、知らなかったから。」


「あぁ、ごめんね。」


「ところで左側の部屋にいた人って、誰・・・?」


「お兄ちゃんだよ。」


梓はわたしにカルピスのグラスを手渡した。


「普段は別のところに住んでるけど、夏休みの間は家に帰ってきてるんだ。」


「ふーん・・・。」