自分といると人は不快になる。
それに気付いたから自ら進んで誰かと関わる真似はしなかったのに、イアンもルイもそんなライラの気持ちなど知らず、笑顔を浮かべる。
不愉快な想いをさせるくらいなら、誰とも関わりたくない。
そう、思っていたのに。
「ルイは僕といて気分悪くないのか?」
イアンやルイの、傍にいたいと思う自分の気持ちを無視することは難しかった。
「……何故ですか?」
質問の意味がわからず首を傾げたルイを、ライラは見ることが出来なかった。
無邪気な笑顔を惜し気もなく与えてくれる彼女を見ていたら、頬が熱くなるような気がしたのだ。
