城内に歳の近い者が少ないため、ルイはライラに親近感を覚える。
自然とルイの声は弾むのだった。
「ライラが気になるんですから、可能性は高いでしょうかね?」
「……僕が気になろうが誰が気になろうが、可能性は可能性だろう。高いも低いもない」
冷たい態度のライラにも、ルイは笑顔で接する。
そんなルイに、ライラは困惑していた。
自分が人付き合いにむいていないことはわかっていたし、取っ付きにくいと思われていることも知っている。
別に、相手を不愉快にさせたくてやっているのではなく、自然とそう接してしまうのだ。
それは生れ付きなのか、彼の生き方に由来するものなのか。
ライラ自身にも、わからなかった。
「……ルイ」
「ん?」
珍しく声を掛けられ、ルイは空色の瞳でじっとライラを見つめ返した。
ライラは、再び機嫌が悪そうにそっぽを向く。
