アデルにとっては、理想の副官である。
余計な向上心や過信は時に自身の破滅や、作戦全体の失敗を導く。
求められたこと以上の結果を出せる人間は、確かに優秀である。
だが、それにはまず求められたことを確実に成功させる気質が必要条件であり、それが出来ない者は欲張れば馬鹿を見る。
そのような部下は、欲しくはない。
それにアデルが生み出す作戦は、皆が過不足無く役目をこなすことで成功するようにと計算が練られているのだ。
無理をする余裕も必要もない作戦の中で、アデルにとっての期待以上の結果というのは結局、皆が期待通りにはたらくことなのだ。
「ところで、お疲れのようですね?」
確信めいた疑問に、アデルは曖昧に頷いた。
ノルダ砦の制圧、機能の継続、暴行行為防止の徹底、食料補給の問題など、疲れないほうがおかしいのだ。
