伝統ある貴族でありながら、勇猛果敢な騎士団長は力強く机を叩き立ち上がった。
「戦争を始めるぞ!大切な者を守るための戦いを!」
騎士団長が拳を突き上げると、各小隊長がそれに続き立ち上がった。
会議室の中が一瞬で、活気に満ちる。
兵士の士気を持ち上げることに成功した団長は、ライラに向けてお茶目に片目をつむってみせた。
デモンドに対する牽制ならば、人は多ければ多いほどいい。
ライラには提案することは出来ても、人を集めることは出来ない。
だから、彼が選んだ道を進むには他者に案を理解納得させ協力を得なければならない。
この国には、ライラの人柄を抜きに考えを理解してくれる者がいる。
もちろん、間違いに対しての指摘や反論もある。
だから、ライラはこの国が好きだ。
意見に意見が返ってくる。
無視されることも、無条件に受け入れられることもない。
反応が返ってくるこの空間が嬉しかった。
