金色の師弟


その顔は、どこか楽しげで声も弾んでいた。

「日頃世話になってるから。着ていくドレスのないルイが可哀想だったから。俺の弟子のお前に変な格好をされたら俺が困るから。正装だとお前が男と勘違いされそうで不安だったから」

「……」

段々と失礼になっていく理由に、ルイの瞳には疑惑の念が強まっていく。
刺すような視線を向けられ、アデルは目を伏せ口元をそっと緩ませた。

「……贈り物で気を引きたかったから。このドレスがお前に似合うと思ったから。俺がルイと踊りたかったから。俺の弟子は可愛いんだと周りに自慢したかったから」

アデルは閉じていた人差し指を開きながら、目を奪われるほどに妖艶な笑みを浮かべた。

「ルイを、好きだから」

解けた黒髪がうねり、アデルの素肌を撫でている。
艶やかな黒を纏ったアデルは、神秘的な夜に近い美しさを醸し出していた。

「さて、どれだと思う?」

浮かべた笑みは子供のように無邪気であるのに、囁く声はどこまでも甘美で耳に残る。