そんなものに、意味はないというのに。
アデルは苦笑を浮かべた。
「今更隠すな。初めて見られるわけでもないだろう?」
からかうような口調は、なるべくルイの緊張を解してやりたいというアデルの気遣い。
沐浴と洞窟。
二つを思い出し、ルイは耳まで真っ赤にした。
「あの時とは違います!今は……その……」
ルイの言いたい言葉を察して、アデルはそっと唇を塞いでやった。
あの時は偶然で、その先の行為など考えてもいなかった。
だが、今は違う。
お互いの意志の下、一つになろうとしているのだ。
薄く開いたルイの唇から舌を侵入させ、アデルは逃げようとするルイの舌を絡め取った。
呼吸が荒く、酸素の限界が近づくまで、アデルはルイの口内を堪能する。
唇を離せば二人を繋ぐ銀の糸。
情緒的な糸は、すぐにルイに拭われてしまった。
