そしてアデルは、震える声に耳を傾ける。
「男の人も、貴方に……教えてほしい……」
精一杯に絞りだされたルイの声。
アデルは自分が何度か「男を教えてやる」と口にしていたことを思い出した。
あれは、からかい半分本気半分というところだったのだ。
色気のある誘い文句には遠いが、アデルに火を付けるには十分過ぎた。
「……ゆっくりと教えてやるよ」
優しくする、とは心の中だけで言葉にした。
低く囁いて、アデルは頭に回されたルイの腕を掴む。
痛みなどないように、優しく。
そしてルイの腕を外すと、身体を起こす。
髪を縛る窮屈な紐を解くと、アデルは妖艶な笑みを浮かべた。
妖しげなアデルの視線を受け、ルイは目を伏せる。
両手を胸の前で重ね、身体を隠す。
この先で全て見られるとはわかっていたが、刺さるようなアデルの視線に恥ずかしくなってしまう。
