アデルは丁寧な手つきで、ルイの横の壁に手を付けた。
驚いて肩を震わせたルイが、不安げにアデルを見上げている。
耳まで真っ赤にしながら向ける視線は、小さな不安と大きな歓喜。
「俺を男として、見てくれているんだな?」
好き、という言葉は聞き間違いではなかったらしい。
ルイは、小さく頷いた。
「……好きです。私も、アデルさんが他の人のものになるのは、嫌です」
今度はきっぱりと断言して、ルイは目を伏せた。
「私、本当は告白されたあの時も、アデルさんを好きだったんです」
「あぁ」
「でも、私はイアン様も大切で、どちらかを選ぶなんて出来なくて……」
ルイの言葉を飲み込むように、アデルは震える唇を塞いだ。
初めての時の触れるだけのキスとは違う。
酸素を奪う長い口付けに、ルイの頬は高揚し、頭がぼうっとした。
