そして、それは同時にアデルも未来を与えるということ。
ルイとは違い、アデルは貴族の身。
未来など、簡単には渡せないはずなのに。
アデルはルイの顎から手を離し、ルイの身体の横へと手を付き身を乗り出す。
「俺はルイがいい。お前以外の女なんて、嫌だ」
唇を奪おうとするかのように近づいてきた真剣な金色。
距離を詰められ、ルイは思わず身を引いた。
だが、アデルは構わずルイを追い詰める。
ベッドの上に乗り上がり、アデルはゆっくりとルイを壁へと追い詰めていった。
「あ……」
ルイの肩が、壁に当たる。
ベッドの端まで逃げてしまったらしい。
もう下がることは出来ない。
だが、実際ルイには下がる理由などないのだ。
ルイは俯き、小さな声で言う。
「貴方は、狡い人」
締め付けられる胸から溢れだす言葉は、愛しい。ただそれだけ。
「こんなに愛してもらって、惹かれないわけないじゃないですか……!」
ルイは両手を胸の前で握り締め、胸に秘めた思いを静かに吐き出した。
