金色の師弟


「俺は、ルイに好きになってほしい。師匠ではなく、一人の男として」

「アデル……さん……」

「今は互いに国を離れられない。だが、未来はどうなるかわからないだろう?」

イアンとミーナを見て、思ったのだ。
二人はもともと一緒になれるなどと考えてはいなかった。
それでも、想いは捨てずに時を過ごした。
そして今、政治的理由が絡んではいるものの、二人の望みは叶ったのだ。

「五年、十年して共に生きていける環境になったとして、その時にルイが他の男のものになっていたら、俺は悔やんでも悔やみきれない」

眉を寄せ、悲痛さを露わに吐き出されたアデルの言葉。

「……お前の未来を、くれないか?」

本当にそんな未来が来るかは誰にもわからない。
来ない可能性だってあるのだ。
そんなことは百も承知で、アデルはルイに未来を差し出せと言う。