「ルイ」
発せられた声にはからかいの色などなく、金色の瞳がルイを射ぬく。
ルイも、アデルを真っ直ぐに見つめ返した。
目を逸らすことは、失礼にあたると直感的に思ったのだ。
アデルが見せた本気に、ルイも真剣に向き合おうとしている。
それを確認出来たアデルは、ルイの髪から手を離した。
「前に俺はルイを好きだと言ったな。あの気持ちは今も変わらん。……いや、増したと言うべきだな」
言葉や表情で他人を翻弄し、都合のいいように勘違いを誘うことを得意とするアデルが、目を伏せた。
誤魔化さない、惑わさない。
ルイに伝えたい自分の気持ちに最適な言葉を探しあぐねているのだ。
誤解はさせたくない。
アデル自身の想いを、完全な形で届けたい。
「……そう、俺はお前が好きなんだ」
アデルはくしゃりと髪を掻き上げた。
自分の気持ちを、上手く伝える言葉が見つからない。
上手く伝えようとするから駄目なのだ。
アデルは大きく頭を振ると、一度目を閉じ頭に浮かんだ言葉たちを確認した。
それらをそのまま伝えればいい。
上手くなんて、言えなくてもいいから。
単純な言葉で、いい。
