金色の師弟


ルイは、ぼんやりと照らされたアデルの横顔と後ろの扉を見比べる。
まだパーティーの途中である。
抜け出したアデルの意図が掴めずにいると、不意にアデルがルイの手首を掴む。

「二人きりで話したいんだが、いいか?」

真剣なアデルの瞳に、ルイも覚悟を決めて頷いた。
言葉にしたら何かが終わるようで怖かった。
臆病な胸にしまいこんだ心を晒す覚悟。

二人きりで、誰にも邪魔されずにゆっくり話せる場所。
ルイは、一つ思い浮かび深くは考えずに口にした。

「私の部屋でどうですか?」

いい考えだとルイは思った。
だが、アデルは渋るように顎を撫でながら思案していた。
ちらり、とアデルがルイを見やる。
ルイはアデルが悩む理由を理解できずに首を傾げた。
しばらくの沈黙ののち、アデルはゆっくりと口を開く。

「……わかった。行こう」

平気で男を部屋に入れられるルイの無防備さに、アデルは頭を抱えた。
だが、他に場所が浮かばないことも事実。
警戒心の欠けらも抱いた様子のないルイに、アデルは小さなため息を吐いた。