挑むような瞳を向けられ、イアンは力を抜いて苦笑してみせた。 「少し話をしよう」 修練場の隅に設置されている長椅子を、イアンは指差した。 探るようにイアンを見つめていたエルクは、目を伏せると軽くため息を吐く。 「……いいだろう」 手にしていた剣を鞘にしまい、長椅子へと歩きだす。 イアンも剣を収め、エルクの後ろに小走りでついていった。