「常に傍にはいられない。だから、全てを与える。俺は見えないところでルイが傷付くなんて耐えられんからな」
自分の知識が、技術が、少しでもルイを生かすのなら、惜しむほうがおかしい。
アデルがルイに対して一番に望むのは、生きていること。
アデルに好意を抱くことなどは二の次だ。
ライラは唇を噛み、アデルを睨む。
悔しいが、ライラにはルイを守る力も、与えられるものもない。
いらん嫉妬心を抱くな。
アデルの瞳が、そう告げる。
「俺はルイを守ってくれるのならお前でもいいし、ディンでもいい。あいつと仲のいいカトルと言ったか?そいつでも構わん」
ライラは、嫌だった。
自分以外に頼るルイの姿は見たくなかった。
苛立ちが顔に出たのだろう。
アデルが小さく笑う。
余裕のある微笑に、ライラは益々苛立った。
