金色の師弟


貞操観念が薄いのか、アデルに対して全面的に信頼を寄せているのか。
どちらも原因だろうが、どちらかといえば前者だろう。
自分は騎士であるという自覚から、女という意識が抜け落ちているようだ。

ルイは一度、痛い目を見たほうがいいのかもしれない。
アデルは本気でそう思った。

「まぁ、夜食云々は置いておいて。ルイ、今夜は暇か?」

「お前……」

「違う違う、こいつに教えておきたいことは山ほどあるんだ」

ルイに手を出そうとしていると判断したライラが怒鳴りかけたが、アデルはそれを手で制す。

「会議が終われば国に戻るだろう。それまでに俺は、ルイの師として教えておきたいことがまだ山積みなんだよ」

アデルはライラの肩を軽く叩く。
そして、耳元で囁く。

「ルイが戦場で生き残るために役立つだろうものを、全てたたき込む。俺の持てる技術の全てをあいつにやるんさ」

噛み付くような声に、ライラは目を瞠る。
見返したアデルは、鋭い眼光を光らせ、ライラを捉えた。