金色の師弟


アデルは自分の一言でルイの表情がどう変化するのかを、わかってやっている節がある。
固まってしまったルイの肩に軽く触れ、アデルはルイの耳元へ口を近付け、甘く囁く。

「ルイが望むなら、いつでもお前のために美味しい飯を作ってやるよ」

いつでも、な。
吐息のような甘美な囁きは、ルイの耳に絡み付く。
それでは、まるで将来の約束ではないか。
妙に意識してしまい顔が上げられないルイ。
その姿に、アデルはくっと笑う。

「夜食だって作ってやるから、いつでも部屋に来てくれて構わないぞ」

「え?あ、夜食……」

いつでも、とはそういう意味か。
安心と期待外れな気持ちが混ざりあい、ルイは複雑な表情でアデルを見上げる。