「今度一緒に作ってやるよ。手取り足取り、しっかり教えてやる」
アデルの手がルイの顎を持ち上げた。
そして、ルイと目線を合わせ腰を屈める。
金色の瞳に射ぬかれ、ルイは大きく頷いた。
その返事に満足しアデルは微笑を浮かべると、そのままノルンを見上げた。
「……ちなみに、花屋のタクトは料理上手らしいぞ。よかったな」
にやりと笑うアデル。
勝ち誇った笑みに腹を立てながらも、ノルンは顔が赤くなるのを止められなかった。
タクトとは、ノルンが恋する花屋の青年の名。
それを出され、ノルンは何も言えなくなる。
「なっ……」
好きな相手が料理上手なら、一緒になったときに安心だな。
アデルの笑みが、そう語っていた。
悔しげにアデルを見下ろすが、彼は気にする様子もなくルイの頬に指を滑らせた。
