あてがわれた寄宿舎の一室で、アデルはベッドに寝転がり天井と睨み合っていた。 「ふぅ……」 ため息を吐き、ごろりと寝返りを打つ。 二人部屋なのだが、同室のライラは基本的に部屋にいない。 これは特にアデルを避けているわけではないようだった。 ライラはライラで、考えがあるらしい。 シーツの上に、闇のような黒髪が波打つ。 月明かりさえも吸い込む黒。 アデルは本日何度目かわからないため息を吐いて、目を閉じた。 想うのは、愛しい弟子のこと。 最近は、そればかり。