どうすればいいかわからずに足取りは自然と重くなっていく。
そんなルイの視界の端に、ちらりと白いものが掠めた。
(……?)
気になり視線を向けると、寄宿舎の隣、日当たりのよい場所でひらひらと布やら服やらが物干し竿に吊されていた。
真っ白な洗濯物の間から、小さな黒髪の少年が現われる。
彼は両手に洗濯物を抱え、背伸びをして物干し竿へ干していた。
ルイは慌ててその少年に駆け寄った。
「お手伝いします」
「あ……」
「あ、貴方は確かアデルさんの隊の……」
少年はルイに気付き、目を丸くする。
ルイも、その少年に見覚えがあった。
そう、山賊討伐時に後衛隊に紛れた剣士の少年。
「ぼ、僕はシェーダ国のルークと言います!」
ぺこりと頭を下げたルークに吊られ、ルイも慌てて頭を下げる。
「メルディのルイです。先日はありがとうございました」
いち早く賊に気付いたルークのおかげで、早めに迎撃態勢に持ち込めた。
