どうして、なんて聞かれてもアデルは答えられない。
アデルはルイが好きなのだ。
ルイ以外には、考えられない。
「俺にはルイだけだ」
「私より素敵な女性は、たくさんいます」
ルイは弱々しく首を振る。
心優しいミーナや凛としたノルンの姿を思い出す。
ルイにしてみれば、彼女たちのほうがよっぽど魅力的で、アデルに相応しいと思っている。
「何を気にしているかは知らんが……」
アデルは呆れたような声を出しながら、腕の力を強めた。
「お前は十分魅力的だよ」
「……そんな、こと」
「俺に見る目がないとでも言う気か?生意気な。こんなときに言うべきじゃないが、俺はお前が思っている以上に女を知ってるさ」
アデルはふっと頬を緩めた。
「俺に近づいてきたのは、ルイだけだったんだよ」
