頑なに頷こうとせず首を振り続けるルイに対し、アデルは困った様子で楽しそうに笑う。
「変なことはしないさ。今まで積み上げた信頼を、台無しにするわけにはいかないだろ」
「……」
「……して欲しいなら、覚悟はしてもらうが」
「っ、結構です!」
「ははっ。ほら、来い」
さっぱりしたアデルの笑い声が、洞窟の中に響く。
観念したルイは、仏頂面のままアデルへと近づいた。
アデルにだったら、変なことされても構わない。
その想いは口には出さずに。
「おいで」
「……失礼します」
座ったまま手を広げたアデルに対して、ルイは俯きがちに背中を預けた。
ふわりと後ろから抱き締められ、ルイの体温は急上昇。
ルイにとっては、薪よりもずっと温かい。
