「お前、どうして志願なんてしたんだ?」
見つめる瞳は穏やかなのに、声はどこか堅く響いた。
ルイはゆっくりと身体を起こす。
そこでようやく自分が服を着ていないことに気付きアデルを睨み上げた。
しかし同時に干されている二人の服に気付いて、アデルの気遣いを察し、目を伏せた。
毛布を引き寄せて、ルイも両膝を抱えて座ると、顔を膝に乗せてぽつぽつと独り言のように答えた。
「私、孤児なんです」
「……」
「割と辺境の孤児院で育ちました。同じような境遇の子供が沢山いて、兄弟のように仲良かったです」
アデルは真っ直ぐにルイを見つめる。
頷くことも相づちを打つこともしない。
ただ真っ直ぐに、見つめていた。
「院長先生はとても優しい人で、みんなのお母さんでありお父さんでした。私はみんなの中では年上だったんで、お姉さんみたいでしたね」
ルイは目を閉じる。
昔を思い出しているのだ。
