進めば進む程、アデルの心は急かされていった。
その時、アデルの視界に一人の人影が映る。
地面に俯せに倒れたその人影は、金髪。
土や泥で薄汚れてはいたが確かに金色の髪をしていた。
「ルイ!」
アデルは叫び、走る。
大切な少女の姿に、何も考えずに駆け寄った。
倒れている姿からは、変に曲がっている箇所は見られない。
アデルは顔を上げた。
見上げた先には葉を大量に茂らせた木。
これがクッションとなったのか、骨折は免れたようだ。
「よかった……」
弱々しいアデルの呟き。
彼は地面に膝を付くと、目を閉じたルイの頬を指でなでる。
涙も隠れる程に、アデルの頬は雨に濡れていた。
