「ルイ……」 自然と零れる名前。 雨は強まり、容赦なくアデルの体力を奪う。 不安定な足場に気を付けながら、アデルは木の枝や幹に掴まりながら斜面を下る。 生きていてくれれば、いい。 それ以上は望まない。 そう思っていた。 だが、実際は違った。