「ちょっとの間静かにしてろよ。」

そう言ってジャケットの胸ポケットについていたエンブレムをはずして何やらダイヤルのような物を会わせ始めた。

「もしもし。所長居ますか?・・・はい、はい。すいません、お願いします。・・・あ、もしもし、所長っすか?会わせたいヤツが居るんスけど。・・・はい。そいつっすよ。そっちつれてっても問題ないっすかね?・・・はぁいいっすけど。じゃあ、今からそっち向かいます。それじゃ。」

エンブレムのダイヤルを戻してこちらに向き直る。

「わ、私は結局どうすりゃいいの?」

「聞いてた通りだ。なにか手伝えることが無いか聞きに行くんだよ。ただ守られるのは嫌なんだろ?」

それを聞いて目を輝かせながら大きく頷く。

「会いに行くその前に頼まれた仕事やってからになるけどな。会いに行けるだけでも幸いだと思って我慢してくれ。」

「うん!!勿論!!」

「うっし、そうと決まればさっさと行くか。上着以外の俺の服どこやったんだ?」

「あ、ちょっと待って!!洗濯しちゃてるの!!すぐ乾かすから待ってて!!ごめんね!?」