「えっ、ちょっと待って下さいよ。自分からストーカーだと名乗るなんて変わった人ですね。って違う!こんなことが聞きたいんじゃなくて、なんで私のことなんかをストーキングしてたんですか!?物好きですね!?後、なんで後ろに居たのに前に居るんですか!?」

息継ぎもしないでマシンガンのように捲し立てる。

「ごめん、元凶の俺が言うのもなんだけどちょっと落ち着いて!!」

ゆっくりと深呼吸をする。
腕の動きと共にレジ袋ががさがさ音を立てる。

ん?レジ袋?

「ああ!!」

「今度は何!?」

「アイスが溶ける!!」

「アイス…?」

急いで袋から出す。
思った通りもう溶けかけていた。
今からじゃ家に帰るまで持たないだろうと判断し、

「はい!!あんたも食べて!!溶けたらもったいないから。ほら!!」

「え、い、いただきます…。」

「暑いから詳しい話は家で聞くから!」

「さっきまで俺のこと疑ってたんじゃ…。」

「悪い人には見えないし、何より私が暑さに我慢出来ないんです。」

そう言ってアイスを頬張りながら家へ向って歩き出した。