ペーパースカイ【完結】

笑ってママの手を掴み、起き上がらせた。

「幼稚園児じゃないんだからさ」

そう言いながらも私は、前に輪子さんが言っていた『そこが苺の魅力』という言葉と

芳明が言っていた『かわいらしいお母さん』という言葉の意味が

ようやく心の底にストンと落ちてきたような気がした。

いつか、ママに素直に「ありがとう」って言える日が、きっと来ると思えた。

でも今はまだ、そっと胸でつぶやくだけにしておこう。

私。

生まれてきて、良かったな。

芳明に会えて、恋をして、良かったな。

ありがとね、ママ。

この世に私を、生んでくれて。