「そうか…良かったな、駿河。」 坂口先生は私を優しい眼差しで見つめた。 「駿河は決して就職するような成績じゃない。きっと高校へ行けばやりたいことが見つかるはずだ。」 そういうものなのだろうか? 「希、焦らずゆっくり考えて道を見つければ良い。」 淡島さんも先生と同じ眼差しで言葉をかけてくれた。 やりたいこと、道――… 私に見つけることが出来るだろうか?