「…私には就職する道以外無いですから…「違う。」 遮られた。 「希はどうしたいかと聞いてるんだ。就職したいのか、進学したいのかどっちだ?」 私は残された道を歩めば良いと思っていた。 だから、私の中には夢という言葉は存在しない。 全部諦めてた。抱くのも止めてた。 そんな質問を先生以外でされたのは初めてだ。 だから… 「―――分かりません。ごめんなさい。」 私はゆっくりと頭を下げた。