「保護者の方とよく相談するように。今日は以上だ。」 そう言って教卓の前で大きな声で話したのは私の担任、坂口圭介(32)。 教科は体育。見たまんまの熊みたいな大男である。 淡島さんの家に住まわせてもらってから一週間が過ぎた頃。 とうとう今年最後の三者面談の時が来てしまった。 コレで私の進路が決まると言っても良い。就職することは前回の面談で述べたが…どこにしようか? ―――あれ? ちょっと待てよ。 確か淡島さんの条件で…