「数十分後には届くから。」 電話をかけ終えるなり淡島さんはそう言った。 「ありがとうございます。楽しみです。」 ピザなんて食べた記憶がないから。 「変わった奴だ。」 無表情で言われてしまった。しかし、多分これはきっと淡島さんなりの打ち解けたコミュニケーションだろう。 「あ、そう言えば携帯持ってるか?」 「すみません、持ってないです。」