ダメだ。 私は一体何を考えているんだ。 「……希?」 「あ、いえ……続けて下さい。 …すみません。」 淡島さんは不思議そうな顔を浮かべるがスルーして…と願った。 「客も居なくなり、そろそろ店を閉めようとしたんだ。 するといきなりバンッと音を鳴らして男が1人入って来た。」 「…………」 「その人が君のお兄さんだ。 そしてそれが希に出会う一年前の話だ。」