「記念にと思って…何かを買ってこようと思ったんだが……思いつかず…鉛筆を買ってきた。」




見ると合格鉛筆と彫られたものだった。




「ふふっ…ありがとうございます。
もしかして最近流行とか私の好みとか質問してきたのはそのためなんですか?」




「…………」




どうやらそうみたいだ。




「私は淡島さんには充分過ぎるくらい沢山もらっているのに。」




「俺の方がもらっている。」




絶対ない。
私は何もしていない。




「毎朝いってらっしゃいって言われるだけで頑張ろうって気になれることを知らないだろう?」




まさか淡島さんがそんなことを思ってくれているだなんて……驚いてしまった。