「迷惑だったならハッキリそう言ってくれれば良かったのに。」 ――どうやら相手は私が疎ましく思い嘘を吐いたのだと勘違いしているらしい。 「迷惑ではないです。本当です。 …だけど、私はあなたの名前も知らないし、初対面です。だから…」 憚られて言えなかった続きを彼は言った。 「怪しんでいた、と?」 私は黙って頷いた。