毎日が色あせた日々。 私はただ機械的に過ごすだけである。 何の感情も湧かない。 「ねぇ、希(ノゾミ)ちゃん。」 お世話になっている父方の親戚の角田景子さんである。 この笑顔にこの呼ばれ方。次に話すことは大体想像出来る。 「今日息子がテストで100点を取ったから外食するのよ。 その間にお皿洗っといてくれる?」 はっきり言ってここに私の居場所はない。