「…すみません。変な話をしてしまって… 聞いて下さってありがとうございました。」 頭がクラクラする。 鼻も目も耳も痛い。 「希。 1つだけ言わせてもらう。」 私の手は淡島さんにぎゅっと握られたままだ。 「この世で必要のない人間なんて居ない。」 どこかで見た小説の言葉… だけど、それは活字では得ることの出来ない何かがあった。 「淡島さん……」 「だから、二度とそんなことは言うな。」 初めて怒気のこもった淡島さんの声。 だけれどそれは私にとっていつもの温かい声にしか聞こえなかった。