希、今日は俺がアイスを買ってやるよ。 ――そう、兄は言っていた。 親戚の方からもらえるわずかで貴重なお小遣いを私のアイスのために使ってくれたのだ。 あれだけ自分の欲しいものを我慢して貯めていたお小遣いを。 だけど、 希、兄ちゃん必ず戻って来るから。 ちょっと出かけて来るな。 だけど次の日、兄は私にこう言い残して帰って来ることはなかった。