「待って。」 呼び止められた。 「…共感出来ないのなら、どうしてあなたはそんなに悲痛な顔をしていたんだ?」 ドキンと心が大きく跳ね上がる。 「そんなこと…「あなたも何かをこの本に感じたからじゃないのか?」 相変わらず表情は変わらず、けれど、力強く彼は言った。