「…いいや。 俺もあなたが来る前に誰かが置き忘れたその本を読ませてもらったんだ。」 少し言い方は引っかかるが… へぇ…私と一緒の人居たのか。 いくら閑散としていても立ち寄る人は何人か居たんだな。子供以外で初めて見た。 「では私、コレで失礼します。」 本はベンチの上に置いたままにしてある。 すると数日後には持ち主の人が現れたのか、いつの間にか無くなっているのだ。