宮間探偵事務所事件ファイル 3




「……さっき、『許してだなんて言えない』って言ってたけど……」


そう言うと、八神はびくりと肩を動かす。


「……私、本当に気にしてないから。えっと……むしろ、お礼?言いたいぐらいで、その、だから、泣かないで?」


上手い言葉がなかなか見つからない。


少ないボキャブラリーの中から、気の利いた言葉を必死に探す。


「……ふふっ」


そんな私を見て、八神が笑う。


涙は引っ込んだようだ。


「今まで、取っつきにくい感じがしてたけど、こういう所見ると、九条さんも、普通の女の子なんだね」


うん、まぁ、それは前髪と性格のせいかと。