「……まぁ、それはなんとなく解ってた」
「え……どういう事?」
「転校してきた時、先生が『前の学校では授業が遅れてたみたいだから教えてやれよ』って言ってたの、学校行ってなかったから、かと」
よほどの事がないと一月で授業は遅れたりしないと思う。
そう言うと、天野は困ったように笑った。
「そう。中学は、1年の時からほとんど行ってなかったから、勉強全く解んなくて。……逃げてきた先にも、いじめがあるんだもんな……。自分にやられてる訳じゃないけど、やっぱいい気分じゃないから……勇気出そうって思っても、やっぱムリで」
「……今朝、私を待ってたの、結構勇気要ったんじゃない?」
「え、あ、まぁ……でも、拓真もいるし……」
けどかなりドキドキした、と天野は笑う。

