「……1つ、訊いていい?」
「俺が答えられる事なら」
「……何で私の事、気にかけるの?」
この間から思っていた事を訊くと、天野は眉をひそめて俯き、やがて顔を上げた。
「……俺、前の学校でいじめられてたから。始まりは、小2の時。ハーフだから、が理由だった。
それと、小5の時に両親が事故で死んで、父さんの妹夫婦に引き取られたんだ。いい人だけど、養子縁組はできないって言われたから、名字は『天野』のまま。それも、いじめの原因になった。
そういう事があって、引きこもってたんだけど、見かねた叔母さんたちが、引っ越して、転校しようって……」
いじめられてる私を、過去の自分に重ねたのか。

