「潤佳ちゃんはここで休んでて」
私に何を食べたいか訊くと、2人はそう言って注文をしに行った。
1人になり、指が無意識に前髪を引っ張っている事に気付き、すぐに手を下ろす。
小さく息を吐くと、声をかけられた。
「九条……さん?」
そちらに顔を向け、見たことある顔だ、と記憶を辿る。
「あ、ごめんなさい。人ちが──」
「あれ、天野君?どしたの」
同じ年くらいの男子が謝った時、瑠稀姉が戻ってくる。
あぁ、そうだ。転校生の天野駆流だ。
「あ、高杉さん。俺は、友達と遊びに来てて、九条さんに似た人見かけたから……」
2人は顔見知りのようだ。

