「おじいちゃんが生きてる頃、『自分が死んだら、『エヌ』と名付けた猫を飼って、お前の遺言状をそれに隠してゲームをしないか』っておばあちゃんに言ったみたいですね……。これにそう書いてあります」 えぇ……何それ……。 「ゲーム好きな祖父が考え付きそうな事ですけど、それを実行する祖母も祖母ですね。……遺言状を探す私たちを見て笑っているんでしょうね」 手の中にある遺言状を見て三枝さんは微笑んだ。