首輪の鈴を耳に近づけて振ると、それを半分に割った。
「ちょっ……」
割っちゃまずいだろ。
そう言う前に半分になった鈴の中から小さく折りたたまれた紙を取り出す。
紙を広げて中を見ると、それを三枝さんに渡す。
それを受け取って、書かれている文字を見た三枝さんが顔をバッと上げてルークを見る。
「これっ、おばあちゃんの……!何で解ったんですか!?」
「えっ!?」
三枝さんの言葉にルークを見る。
「……エヌの首輪の鈴が鳴らなかった、というのもありますが、遺言状の『騎士』と『エヌ』という名前から」
そういえば、エヌが動いても鈴の音がしなかった。

